呼吸について ④排痰について

臨床上において、排痰手技が必要となる場面は少なからずあります。 重症度にもよりますが、ある程度離床できていたり、認知機能が保持されている患者さ んには咳嗽を促すことが多い かと思われます。 「咳嗽」は ①吸気期 ②声門閉鎖期 ③腹筋群収縮期 ④声門開…

呼吸について ③触診

基本的には最初の「視診」で説明した胸郭の動きなどを理解して、触診していきます。 STはわりと触診が苦手な人が多い印象があります。ここで伝えきるのは難しいですが、 触診する部位(筋の緊張や走行、骨など)や何の情報を得たいかを明確にしておかない と…

呼吸について ②聴診

今日は「聴診」をさらっとやります。 結論からですが、聴診のコツは「ひたすら聴いてみる」につきます。 正常な人の音を聞きなれていないと、異常は発見しにくいです。同僚や家族で練習して おくことが望ましいです。ただ、聴診するポイントがわからないと比…

呼吸について

発声や嚥下に関わるSTにとって、呼吸は重要なことは言うまでもありません。 臨床における呼吸の評価で特に推奨されているのは ・フィジカルアセスメント ・スパイロメトリー ・レントゲン ・心電図 ・SpO2 ・歩行試験、握力などがあります。 ただ脳血管疾患…

回復期について ③初診で心がけていること

今日のも1.2年目の若手STより話になります。 入院してきた患者さんに初日に行うスクリーニングについてです。今回は高次脳機能障 害や認知症など認知機能低下を呈した場合です。 【患者さんのスクリーニング】 ☆最低限の症状pickupと、できるだけ仲良くなり…

回復期 ②患者さんのマネジメントについて

今日はどちらかというと1.2年目など若手の方よりの話です。 先日の記事で書いたように、回復期では「活動レベルを限界まで上げること」が重要 となり、生活期(自宅・施設・療養病棟)へつないでいくことでなります。各職種、機 能を上げることはもちろんで…

回復期について

USNもひと段落したので、違うことを書いていきます。 リハビリの時期は時期によって名前が分けられますが ①急性期 ②回復期 ③維持期 ④終末期 ざっくりこんな感じです。 つまり、脳卒中などの病気が発症してから大体1~2ヵ月した患者さんで、麻痺や高次 脳機能…

半側空間無視の文献について

今日はUSNを調べるにあたって、わかりやすくまとまっている文献を紹介したいとおも います。 【評価】 ・半側空間無視へのリハビリテーションアプローチ 網元和1996 【病巣】 ・半側空間無視の病巣 水野智之 認知神経科学2008 【能動的・受動的注意】 ・半側…

半側空間無視 ⑤個人的にはⅢ

今日はUSNリハでやることが多い ①眼球運動 ②補足課題 ③視覚走査課題 ④Limbs Activation の④についてです。 【Limbs Activation】 日本語では「四肢活性化」です。左USNなら、左上下肢を積極的に使っていこうとい うものです。原法は1992年にRovertsonが提唱…

半側空間無視 ⑤個人的にはⅡ

長くなってしまうので、区切りながら書いていきます。 今日は個人的にUSNリハでやることが多いもので 【方法】 ①眼球運動 ②補足課題 ③視覚走査課題 ④Limbs Acitivation の②と③になります。 【補足課題】 簡単にいうとキャッチボールです。リハに組み込んだき…

半側空間無視 ⑤個人的には

ここでは個人的に意識していることを書いていきます。 中堅層の考えであり、エビデンスがあるものではないので参考程度にみてください。 全員に実施するわけではありませんが、頻度的に多いのは... ①眼球運動の促通 ②補足課題 ③視覚走査課題 ④Limbs Acitivat…

半側空間無視 ④リハビリ

USNへのリハビリは多数ありますが、全般性の注意障害に対するアプローチをベースに した課題が多い印象があります。 注意障害へのアプローチとしては、Attention Process Training(APT)が有名です。 この中にあるキャンセレーションがよく用いられているの…

半側空間無視 ③評価

USNの検査バッテリーとして、第一にあがるのは「BIT」でしょう。 通常検査(線分二等分など特性の評価)と行動検査(日常生活の風景写真・物品など から評価するもの)で構成されます。 通常検査の方は大体の患者さんに使用します。これは先日までに挙げたUS…

半側空間無視 ②病巣による特徴

みなさんは脳画像を正しくみることはできるでしょうか? 私は細かいところは見れませんが、ざっくりどこに何があるかを把握している程度です。 先日のブログで半側空間無視の種類をざっと説明しました。臨床で患者さんとの関わり で「この人はこのUSNがある…

半側空間無視 ①種類

たまには臨床的なことを書いてみます。 半側空間無視は脳血管疾患を対象とする臨床で多く認められます。 ご家族や他職種はざっくり「左(右)側がみえない」ものと認識している方も多いかと 思われますが、厳密にはさまざまな症候が報告されていますよね。 …

臨床実習 症例報告の書き方

臨床実習における最大のイベントと言ってもいいでしょう。 症例報告書の作成に頭を悩ませる実習生は多いと思います。 先輩の報告書を見て、構成を真似していくことが手っ取り早いですが、 【題名】 【基本情報】 【他部門情報】 【検査結果】 【訓練プログラ…

臨床実習が不安な方へ

こんばんは。今日は臨床実習についてです。 STの国家試験に至るまでに必ず通る道として、実習がありますね。 ・4年制 評価実習1か月前後⇒臨床実習2ヵ月 でしょうか? ・2年制 こちらは期間の問題から、臨床実習⇒評価実習、またはすべて評価実習で終わること …

言語聴覚士養成校 2年制ってどうなの?

基本的には、専門学校や大学などで4年生のところが多いと思いますが、言語聴覚士に は大学卒業の社会人向けの養成校があります。 私も一般大学を卒業後、2年制の専門学校に入学しました。年齢層は幅広く、1番若くて 22歳~40歳前後の方が在籍、女性が7~8割。…

言語聴覚士 国試対策③勉強時間

これは人によって様々ですよね。 よく休み時間などでこの話題になりますが、「どれぐらいやればいいのか」と漠然とし た不安があるのではないでしょうか。 どれぐらい勉強時間を確保するかは、「模試の点数」に求めた方が正解です。 目標とするラインは..…

言語聴覚士 国試対策②勉強方法

今回は過去問の解説について理解を深める方法についてです。 対策①でもお伝えしたように、ST国試を攻略する上で過去問の解説は非常に重要となっ てきます。 ここの勉強方法は私の同級生も人それぞれで、 ①過去問の解説に消えるマーカーを使って、赤の下敷き…

ST国家試験 対策①

ST国家試験まで約4か月ですね。 私が受験したのは第16回でしたので、もう5年たつのかと不思議な感じです。 これから受験される方からは少し前と感じられるかと思いますが、当時私が行っていた 勉強法をご紹介したいと思います。 みなさんが通う、大学や専門…

ブログ開設しました.

はじめまして、現役で言語聴覚士をしております「けむ」と申します。 現在、回復期リハビリテーション病棟に勤務しており、主に失語症や構音障害・嚥下障害を呈した患者様にリハビリテーションを提供しております。経験年数は中堅層です。 このブログでは、 …